発達障害の人は、収入を得ることや貯金することだけでなく、「お金を守る」ことにも注意が必要です。
せっかく頑張って貯めても、気がつけば予想外の出費で減ってしまう…そんな経験はありませんか?
穴の開いたバケツに蛇口の水を入れ続けるようなことを繰り返している当事者も多くいるのではないでしょうか。
ちなみに私は27歳ぐらいのとき、毎月60万円ぐらいもらっていましたが、リボ払いと借金は増え続ける一方でした。
「守る」とは、無駄遣いを防ぐだけでなく、詐欺や勧誘、思いがけないトラブルからお金を失わないための対策を指します。
今回は、発達障害の特性を踏まえて、お金を守るために気をつけるべきポイントを紹介します。
1. 「お得」に弱い心理を知る
発達障害(特にADHD)の人は、好奇心が強く、新しいものやお得な情報に敏感です。
そのため、以下のような心理が働きやすい傾向があります。
✅ 「今だけ」の言葉に弱い → 「限定」「タイムセール」「割引」に惹かれて、冷静な判断ができなくなる
✅ 「おまけ」があるとつい買ってしまう → 本当に必要ではないのに、「これも付いてくるならお得」と思ってしまう
✅ 「将来の損」より「今の得」を優先する → 長期的に見れば損でも、目の前の割引やポイント還元に飛びついてしまう
まずはこのような心理に気づくことです。
これに気付くだけでも、無駄な出費を減らせます。
特に大きな買い物をする際は、「本当に必要か?」を一度立ち止まって考える習慣をつけるのが効果的です。
もし一人で考えるのが難しい場合は、誰かに相談する癖をつけましょう。
2. 詐欺・悪質商法への対策
発達障害の人は、衝動的な行動をとりやすかったり、言葉の裏を読むのが苦手なため、詐欺や悪質商法のターゲットになりやすいと言われています。たとえば…
❌ 「簡単にお金が増える」系の詐欺 → SNSや広告で、「少額投資で高収益」「楽して稼げる」といった話が出たら要注意
❌ 「緊急」「今すぐ!」と急かす手口 → 「すぐに申し込まないと損する」「特別なチャンス」と言われると冷静な判断が難しくなる
❌ 親切そうな人からの勧誘 → 人の話を信用しやすい特性があるため、丁寧に説明されると警戒心が薄れてしまう
対策
✅ すぐに決めず、一度冷静になる → 「その場で決めない」と決めておく
✅ 家族や信頼できる人に相談する → 自分ひとりで判断せず、第三者の意見を聞く
✅ 「本当に必要?」と考える習慣をつける → 衝動的に決めるのではなく、メリット・デメリットを整理する
何もかも否定するのではなく「冷静に考えるクールダウンの時間が大切」というのが伝えたいメッセージです。
3. 「未来のお金」を守る工夫
お金を守るには、今だけでなく未来のことも考える必要があります。
特に発達障害の人は、未来の計画を立てるのが苦手なことが多いため、「今のうちにできる準備」が重要です。
✅ 固定費を見直す
定期的に引き落とされるサブスクや保険、通信費などをチェックし、「本当に必要なものだけ」に絞ることで、長期的にお金を守ることができます。
要注意なのは、初回無料のサブスク。忘れて契約しっぱなしになる人も多いので、はじめから契約しない方が良いです。
✅ 「予想外の出費」への備えをする
急な病気や修理費など、想定外の出費が発生することを前提に、別口座に「予備費」を確保しておくと安心です。
将来の予想が苦手な人は、支援員さんや家族やパートナー、FPに頼るのも良いでしょう。
✅ 「財布の中身」を増やしすぎない
現金やクレジットカードを持ちすぎると、つい使ってしまうことがあるため「必要な分だけ持ち歩く」ことも有効な対策です。
クレカは上限を低めに設定したり、使ったらすぐに反映するカードにしておくのもおススメです。
まとめ:お金を守るために意識したいこと
発達障害の人は、「稼ぐ」「貯める」だけでなく、「守る」ことにも注意が必要です。そのためには…
🔹 「お得」に飛びつく前に一度冷静になる
🔹 詐欺や悪質商法に引っかからないための対策を知る
🔹 未来のお金を守るために、固定費や予備費を意識する
お金を守る力がつけば、安心して暮らせるだけでなく、将来の選択肢も広がります。「お金が減る不安」を減らしながら、賢くお金と付き合っていきましょう!