発達障害は「お金の優先順位」をつけるのが苦手——衝動買いを防ぐコツとは?

発達障害の人は、お金の使い方において 「優先順位をつけるのが苦手」 な人が多いです。
これは、衝動性の高さや計画の立てにくさが影響しており、目の前の欲求に反応しやすいためです。
特に衝動性はADHDに人に顕著です。

「欲しいものを見つけると、すぐ買いたくなる」
「お金を貯めたいけど、目の前の楽しさを優先してしまう」
「支払いの順番を考えず、気づいたらお金が足りなくなる」

たとえば、給料が入った瞬間に気持ちが大きくなり、前から欲しかったものを勢いで買ってしまう。
でも後で、家賃やカードの引き落としがあることを思い出し、焦る——。

こうした経験をしたことがある人は少ないと思います。

かくいう私も、過去に40万円のボーナスを全て立ち食いすしで溶かしたこともありますし、気が大きくなって買い物をして、リボ払いの常連でした。(今はしっかり資産形成ができています)

自分がそうだったので、お金を使ってしまう人の心理が手に取るように分かります。

特にADHDの人は、 「今すぐ手に入るもの」 に意識が向きやすく、 「将来の支払い」 を後回しにしてしまいがちです。
そのため、いざ必要な時にお金が足りなくなることがよくあります。


お金の優先順位を決める4つのコツ

「衝動的な買い物」を防ぎ、「本当に必要なもの」にお金を使えるようになるための考え方のコツを紹介します。

① 先に「必要なお金」を分けておく

給料が入ったら、まず家賃・光熱費・スマホ代・食費など、 「絶対に必要なお金」 を別の口座や封筒に移します。
「使えるお金」と「使えないお金」を 物理的に分ける ことで、衝動買いを防ぎやすくなります。

また、貯金用の口座にもお金を分けておきましょう。
最低限「支払いに困らない」はクリアしつつ将来のためにお金を貯めるのです。

ただここで要注意。

口座を分けるだけだと手を付けてしまう人もいます。
私は、新卒で入った会社で月5万円、ボーナスで40万円、年間で100万円貯める目標で社会人をスタートしました。
そのため、毎月5万円、ボーナス時は40万円を別口座に移すように設定していました。

しかし、3年が経って口座に貯まったお金は40万円を切っていました。
そうです、別口座に分けてもその口座からお金を引き出しては散財していたのです。

こういったことがあってはいけないので、貯蓄用に口座を分ける場合はもう一工夫しておきましょう。

貯金用の口座は自分で管理しないことです。
自分で管理して、手をつけてしまう人をたくさん見てきました。
管理が苦手な自覚をしっかり持ち、口座に手をつけないようにしましょう。

② 「今すぐ欲しい!」と思ったら、24時間待つ

欲しいものを見つけたとき、その場ですぐ買わず、 一晩おいてから考えるようにします 。
時間をおくことで冷静になり、「本当に必要か?」を判断しやすくなります。
ネットショッピングでポチる前に、欲しいものリストにおいて一晩考えましょう。

③ 「本当に必要?」を3回自問する

買い物前に、 「これは本当に必要?」「今買わなきゃダメ?」「これを買わなかったら困る?」 と3回問いかけるようにします。
衝動買いを防ぎ、「優先順位の低い買い物」を減らせます。

3回問いかけてみて、それでも欲しかったら購入の検討に入りましょう。

④ 「未来のワクワク」も考えるクセをつける

発達障害の人は「目の前の楽しさ」を優先しがちですが、 「未来の楽しみ」 も想像すると、お金の使い方が変わります。
例えば、
「今すぐゲームを買うのも楽しいけど、来月の旅行にお金を回せば、もっと大きな楽しみが待っている!」
というイメージです。
将来の自分が喜ぶお金の使い方 を意識することで、貯金や計画的な支出がしやすくなります。
ただこれも自分で管理できないようであれば、家族やパートナーに支援を受けるのも手です。


まとめ:「未来の自分」にお金を残そう!

お金の優先順位をつけるのが苦手な発達障害の人は、まず 「先に必要な支出を確保する」 ことが大切。
さらに、 「衝動買いのクセを減らす仕組み」 を作ることで、お金の管理がぐっと楽になります。

必要なお金を先に分ける
欲しいものは24時間待つ
「本当に必要?」を3回自問する
「未来のワクワク」も考える

この習慣を身につければ、 「お金が足りない!」と焦ることが減り、安心してお金を使える ようになります。
無理なくできるところから、少しずつ試してみましょう!